ファルコホールディングス(4671)の第2四半期決算発表が11月5日に行われました。
ファルコホールディングスの今回の決算はどうだったのでしょうか。
今回の決算についてまとめてみましたので是非ご覧ください。
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【好決算】ファルコホールディングス(4671)の決算まとめ 11月5日第2四半期決算発表で株価は上昇するのか?
【ファルコホールディングスの概要】
- 時価総額:157億円
- 設立:1988年
- 上場:1997年4月
- 売上高:431.85億円(20・3)/ 400億円(21・3予)
- 営業利益:8.41億円(20・3) / 10億円(21・3予)
【特色】臨床検査受託大手、調剤薬局も展開。傘下の示野薬局を13年に譲渡しドラッグストアから撤退
【連結事業】臨床検査61(0)、調剤薬局39(6) <20・3>
【底打ち】期初の新型コロナによる受診自粛で受託検査減退。調剤薬局の処方箋取り扱い枚数減など痛い。夏から徐々に回復、後半に取り返す。PCR検査、抗体検査の受託もプラス。火災保険特益なくなる。
【能力増強】PCR検査受託能力を上期中に5割拡大、感染拡大防止に協力。国立がん研究センターを中核とするがん個別化医療実現プロジェクトに参画。体外診断薬育成。
では早速今回の決算内容を見てみましょう。
2020年11月5日の第2四半期決算内容
発表された決算短信は上記の通り。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 利益率 | 1株益 | |
20.4~9(実績) | 20,391百万円 | 712百万円 | 783百万円 | 3.5% | 32.47円 |
20.4~9(四季報予想) | 20,000百万円 | 300百万円 | 350百万円 | 1.5% | 19.4円 |
21.3(通期四季報予想) | 40,000百万円 | 1,000百万円 | 1,100百万円 | 2.5% | 67.8円 |
第2四半期の四季報予想に対する達成率は、売上高が102.0% 営業利益が237.3%となっており、
通期の進捗率は、売上高が51.0% 営業利益が71.2%となっています。
かなり良い決算だと言えるでしょう。
また今回の決算発表の前に10月27日に上方修正が行われていました。
通期業績予想の修正
四季報予想と比べると、売上が2~7.4%、営業利益が133.3%の上振れとなっています。
また今回の決算発表とともに通期の上方修正も行われました。
【修正の理由】
令和3年3月期通期の連結業績予想につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の長期化のなか
で、当社グループにおける受託検体数および処方箋枚数が減少から緩やかに戻り基調にありますが、こ
の傾向は今後も続くと想定し、また臨床検査事業・調剤薬局事業の全社的な固定費の削減の取り組みを
引き続き進めること等により、令和2年8月6日に公表いたしました連結業績予想を上回る見込みとな
りましたので上記のとおり修正いたします。
臨床検査事業売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響による受診患者数の減少を受けつつも6月
以降は緩やかに戻りつつあり、7 月以降の新型コロナウイルス感染症関連検査の受託等を踏まえ連結業績
予想から約 3%程度押し上げると見込んでおります。
調剤薬局事業売上高は、新型コロナウイルス感染症の影響以降長期処方の傾向にあり、処方箋単価が
上昇した一方で処方箋枚数が減少しておりましたが、その減少幅が鈍化し、戻りつつあります。
営業利益および経常利益につきましては、引き続き臨床検査事業における検査再構築後の固定費削減
が通期にわたり寄与し、調剤薬局事業における調剤原価の削減等により連結業績予想の上限を 4.5 億円
程度上回ると見込んでおります。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、新型コロナウイルス感染症による損失の追加計上
等ありましたが、固定資産の売却益等を勘案し、連結業績予想の上限を 3 億円程度上回る見込みであり
ます。
直近四半期の売上利益
直近四半期の伸び率は今後の業績が伸びていくかを見るうえで重要な指標です。
ファルコホールディングスの四半期ごとの売上・利益・利益率の推移は下記の通り。
売上高 | 営業利益 | 利益率 | |
20.7~9(第2四半期) | 10,640百万円(96.5%) | 848百万円(203.8%) | 8.0%(210.5%) |
20.4~6(第1四半期) | 9,751百万円(89.4%) | -136百万円(ー) | -1.4%(ー) |
20.1~3(前期 第4四半期) | 10,398百万円(97.9%) | 195百万円(152.3%) | 1.9%(158.3%) |
19.10~12(前期 第3四半期) | 10,854百万円(94.8%) | -36百万円(ー) | -0.3%(ー) |
19.7~9(前期 第2四半期) | 11,022百万円 | 416百万円 | 3.8% |
19.4~6(前期 第1四半期) | 10,911百万円 | 266百万円 | 2.4% |
19.1~3(前々期 第4四半期) | 10,619百万円 | 128百万円 | 1.2% |
18.10~12(前々期 第3四半期) | 11,455百万円 | 500百万円 | 4.4% |
直近四半期を見ると、売り上げは微減ではあるものの、営業利益は大幅に増加しています。
利益率も8%と大きく改善しています。
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大からの収束は依然
見通しが立たず、日本国内においても、緊急事態宣言解除後は徐々に経済活動が再開しつつあるものの、急速に悪
化した景気はなお厳しい状況が続いております。
当社グループを取り巻く受託臨床検査市場では、市場の成熟化を受け、厳しい競争環境が依然として続いており
ます。調剤薬局市場では、厚生労働省による「患者のための薬局ビジョン」を踏まえ、患者本位の医薬分業の実現
に向けて機能の充実が求められつつ、調剤報酬及び薬価の改定による影響を受けております。
当社グループでは、このような事業環境のもと、臨床検査事業及び調剤薬局事業の収益力の強化を図るととも
に、将来の事業環境の変化を見据えた事業展開を進めてまいりました。一方で、新型コロナウイルスの感染拡大の
なかで医療機関を受診する患者数の減少が見られ、臨床検査事業・調剤薬局事業ともに大きく影響を受けました
が、緊急事態宣言解除後は、その影響は緩やかに戻りつつあります。また、そのなかで全社的な固定費削減に取り
組んでまいりました。
その結果、当第2四半期連結累計期間においては、売上高は20,391百万円(前年同期比7.0%減)、営業利益は
712百万円(同4.3%増)、経常利益は783百万円(同8.2%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は337百万円
(同22.6%増)となりました。
ファルコホールディングスのセグメントごとの売上利益
ファルコホールディングスのセグメントごとの売上利益も見てみましょう。
セグメント | 売上高 | 営業利益 | 利益率 |
臨床検査事業 | 12,313百万円(8.3%減) | 377百万円(27.3%増) | 3.1% |
調剤薬局事業 | 8,085百万円(4.9%減) | 428百万円(15.1%減) | 5.3% |
① 臨床検査事業
臨床検査事業につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、受託検体数が減少いたしました
が、6月以降は減少から緩やかに戻りつつあり、7月以降は新型コロナウイルス関連検査の受託等による押し上げ
が見られました。また、売上拡大に向け、大都市圏を重点地域とした新規顧客の獲得を図るとともに、コンパニオ
ン診断薬「MSI検査キット(FALCO)」、クラウド型電子カルテ「HAYATE/NEO」の販売に注力い
たしました。コスト面においては、検査再構築後の固定費削減を進めてまいりました。その結果、臨床検査事業の
売上高は12,313百万円(前年同期比8.3%減)、営業利益は377百万円(同27.3%増)となりました。② 調剤薬局事業
調剤薬局事業につきましては、かかりつけ薬剤師・薬局として求められる役割・機能を果たすとともに、高齢者
施設及び在宅を中心とした地域医療との連携を進め、既存店舗の処方箋応需の拡大に取り組んでおります。当第2
四半期連結累計期間における調剤薬局店舗数の増減はなく、当第2四半期連結会計期間末における当社グループが
運営する調剤薬局等店舗総数は106店舗(フランチャイズ店6店舗含む)となっております。
調剤薬局事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響以降長期処方の傾向にあり、処方箋単価が増加した
ものの、受診患者数減少等の影響により処方箋枚数が減少しておりましたが、その減少幅は鈍化しました。一方
で、調剤原価等の固定費の削減に努め、堅実で効率的な店舗運営を進めてまいりました結果、売上高は8,085百万
円(前年同期比4.9%減)、営業利益は428百万円(同15.1%減)となりました。
ファルコホールディングスの株価推移
ファルコホールディングス(4671)の2020年11月9日時点での日足チャートは以下の通り。
株価は8月まで緩やかに下落していましたがこのところ移動平均線を上に抜けています。
今回の決算を受け、株価は直近高値を目指す位置にあります。
【11月9日時点の指標】
- PER:24.51
- PSR:0.40
- PEGレシオ:0.68(PER24.51÷利益成長率36.2)
※PSR(株価売上高倍率) ※PEGレシオ(PERを、一株当たりの利益成長率で割った指標)
現在の株価水準は割安な範囲だと言えるのではないでしょうか。
チャートは移動平均線を上抜け、今後も上昇を目指していくのではないでしょうか。
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