暗号資産交換所「ビットポイント」を運営するリミックスポイント(3825)は2月14日に決算発表が行われました。
1月に超絶な上方修正を発表し、今回の決算も良い内容ではありますが、今のところ地合いの影響もあるのか株価は下落してきています。
全体的に厳しい値動きをする銘柄が多い中、このリミックスポイントの株価がどうなっていくのか、決算の内容や株価予想についてみていきましょう。
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リミックスポイント(3825)の株価予想!超絶決算も株価は大きく下落中 今後、株価は上昇する?【好決算の注目銘柄】
【リミックスポイントの概要】
- 時価総額:190億円
- 設立:2004年
- 上場:2006年12月
- 売上高:132.17億円(21.3)/ 214億円(22.3予)
- 営業利益:▲28.88億円(21.3) / 26億円(22.3予)
暗号資産交換所「ビットポイント」を運営。電力小売り、中古車売買、ホテルの企画開発も展開する会社。2019年から2021年3月まで3期連続で赤字となっていましたが、今期は大幅な黒字を予定しています。
まずは今回発表された上方修正内容を見てみましょう。
2022年2月14日の第3四半期決算発表の内容
2022年3月期第3四半期の連結業績(2021年4月1日~2021年12月31日)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 利益率 | 1株益 | |
22.4-12(実績) 今回発表 | 20,403百万円 | 5,206百万円 | 5,181百万円 | 25.5% | 39.41円 |
22.3 (会社予想) 1.5発表 | 27,387百万円 | 6,320百万円 | 6,313百万円 | 23.1% | 46.89円 |
22.3 (四季報予想) | 21,400百万円 | 2,600百万円 | 2,500百万円 | 12.1% | 19.8円 |
第3四半期の決算発表では通期の進捗率(対四季報予想)が、売上高:95.3%、営業利益:200.2%となっており、通期予想を大きく上回っています。
また今回の決算を前に、1月5日に通期の上方修正が行われました。
業績は売上高が28.0%増、営業利益が243.1%増となっています。
修正の理由は下記の通り。
【通期連結業績予想修正の理由】
主に、当第2四半期より本格的に販売を開始する予定だった家庭用蓄電池システム(remixbattery)が、世界的な半導体不足の影響で生産が滞り、結果、レジリエンス事業の売上は当初見込んでいた予想を下回ることになったものの、金融関連事業を営んでいる株式会社ビットポイントジャパンが当期において、トロン(TRX)、エイダ(ADA)、ジャスミー(JMY)などを日本国内の暗号資産交換業者として初めて取扱いを開始したことから、これら暗号資産の取引を望むユーザーによる新規口座開設が進み、販売所取引の取引量が当初の予想を大きく上回ったこと等により売上を大きく伸ばすことができ、2022 年3月期通期連結業績予想を大幅に上回る見通しとなりました。
リミックスポイントは電力小売りや中古車販売、暗号資産交換所などの事業を行っておりますが、金融関連事業であるビットポイントジャパンの取引量が上回ったことにより、業績の大幅上昇になったようです。
家庭用蓄電池システムは予想を下回ってはいるものの、トータルで営業利益が約2.4倍となるほどのインパクトのある上方修正・決算発表となりました。
直近四半期の売上利益
直近四半期の伸びがどうだったのか、直近四半期を元に四半期ごとの業績も見ておきましょう。
リミックスポイントの四半期ごとの売上・利益・利益率の推移は下記の通り。
売上高 | 営業利益 | 利益率 | |
21.10-12(第4四半期) | 9,910百万円(290.1%) | 4,010百万円(ー%) | 40.5% |
21.7~9(第3四半期) | 6,193百万円(234.6%) | 795百万円(ー%) | 12.8% |
21.4~6(第2四半期) | 4,300百万円 | 401百万円 | 9.3% |
21.1~3(第1四半期) | 4,983百万円 | -1,985百万円 | -39.8% |
20.10~12(前期 第4四半期) | 3,416百万円 | -157百万円 | -4.6% |
20.7~9(前期 第3四半期) | 2,640百万円 | -421百万円 | -15.9% |
20.4~6(前期 第2四半期) | 2,178百万円 | -325百万円 | -14.9% |
20.1~3(前期 第1四半期) | 2,594百万円 | -478百万円 | -18.4% |
19.10~12(前々期 第4四半期) | 2,435百万円 | -355百万円 | -14.6% |
四半期ごとの数字を見ると、前四半期も大きく業績を伸ばしていましたが、今四半期はそこからさらに大きく業績を伸ばしています。
ビットポイント事業の伸びが大きいことがうかがえます。
リミックスポイントのセグメント別の売上利益
リミックスポイントのセグメントごとの売上利益も見てみましょう。
セグメント | 売上高 | 営業利益 | 利益率 |
エネルギー事業 | 9,356百万円(114.1%増) | 501百万円(387.6%増) | 5.4% |
自動車事業 | 3,197百万円(15.8%増) | 14百万円(24.2%減) | 0.4% |
レジリエンス事業 | 445百万円(17.4%減) | -165百万円(前年同期-66百万円) | ー |
金融関連事業 | 7,357百万円(1334%増) | 5,433百万円(前年同期-627百万円) | 73.8% |
その他事業 | 46百万円(8.1%減) | 37百万円(57.5%増) | 80.4% |
セグメントごとの業績を見ると、金融関連事業の伸びが目を見張るものがありますが、エネルギー事業も2倍以上の伸びを見せています。
詳細は下記の通りとなっています。
(エネルギー関連事業)
当第3四半期連結累計期間の電力小売事業は、低圧需要家の開拓が引き続き順調だったこともあり契約口数
が増加するとともに、2020年12月中旬から2021年1月下旬にかけて一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)に
おける電力価格高騰についても適切に対応した結果、高圧需要家の総契約容量も引き続き安定的に推移したこ
ともあり、当該電力価格高騰の対応費用の一部を需要家から回収することができました。なお、当第3四半期
連結会計期間から、今後最大需給量を基に容量市場負担金が決定されることを踏まえて、容量市場対応方針を
定め営業活動を推進したこと、また契約期間が満了した需要家の一部についても、同方針の下、契約を延長し
なかったことで総契約容量が一時的に減少したものの、売上、利益ともに前年同期を上回りました。
以上の結果、当セグメントの売上高は9,356百万円(前年同期比114.1%増)、セグメント利益(営業利益)
501百万円(前年同期比387.6%増)となりました。(自動車事業)
自動車事業においては、中古車販売事業者との中古車売買、及び中古車売買に関するコンサルティング等を
行っております。中古車売買事業は、業者間売買であることもあり粗利率は低いものの、仕入から販売までの
決済回収期間が短いため、資本回転率の高いビジネスを実現しております。当第3四半期連結累計期間におい
ては、前年同期と比して、販売台数が増加したものの平均粗利率を下回る取引もあったことから、増収減益と
なりました。また、取引の実態を踏まえて、一部の販売取引につき、売上計上時期又は売上計上額の変更を行
っております。
以上の結果、当セグメントの売上高は3,197百万円(前年同期比15.8%増)、セグメント利益(営業利益)14
百万円(前年同期比24.2%減)となりました。(レジリエンス事業)
レジリエンス事業は、省エネコンサルティング事業及び感染症対策関連事業から構成されています。
当第3四半期連結累計期間においては、前連結会計年度から取り扱っている感染症対策関連商材の拡販に努
めるとともに、MA-T System関連商品(「すごい水」シリーズ)の本格的販売に着手しました。また、これまで
蓄積したノウハウをもとに各種補助金等の活用支援に関するコンサルティングを行いました。しかしながら、
MA-T System関連商品の知名度が高まらないこともあり売上が当初予定していたよりも伸びず、また、第2四半
期より本格的に販売を開始する予定だった家庭用蓄電池システム(remixbattery)も世界的な半導体不足の影
響から生産が滞り、販売活動が低調だったこともあり、当第3四半期連結累計期間は前年同期と比して減収減
益になりました。
以上の結果、当セグメントの売上高は445百万円(前年同期比17.4%減)、セグメント損失(営業損失)165
百万円(前年同期はセグメント利益(営業利益)66百万円)となりました。(金融関連事業)
株式会社ビットポイントジャパン(以下「BPJ」という。)は、暗号資産交換業者として暗号資産交換所の運
営を行っており、これまで暗号資産現物取引、暗号資産デリバティブ取引(レバレッジ取引)、暗号資産レン
ディング等のサービスを提供しておりましたが、改正金融商品取引法により個人の証拠金取引における証拠金
の上限倍率(レバレッジ倍率)が4倍から2倍に引き下げられ、暗号資産デリバティブ取引市場が縮小し、BPJ
におきましても暗号資産証拠金取引サービスによる収益獲得は減少傾向にあったことから、現在、収益の大半
が現物取引によるものとなりました。このようなこともあり、2021年12月29日付で金融商品取引法に基づく第
一種金融商品取引業者を廃業し、暗号資産デリバティブ取引(レバレッジ取引)サービスの提供を終了いたし
ました。当第3四半期連結累計期間においては、トロン(TRX)、エイダ(ADA)、ジャスミー(JMY)、ポルカドット
(DOT)、チェーンリンク(LNK)といった暗号資産の取扱いを開始したことで手数料収入・トレーディング収益が
増加しました。売上が大きく増加したにも関わらず、販管費を低い水準にコントロールできたことで、前年同
期比で収益性が改善いたしました。なお、当社が従来より実施していた投資取引のうち、暗号資産事業に関す
る投資取引について、第1四半期連結会計期間より営業取引として金融関連事業に含めております。
以上の結果、当セグメントの売上高は7,357百万円(前年同期は513百万円)、セグメント利益(営業利益)
5,433百万円(前年同期はセグメント損失(営業損失)627百万円)となりました。なお、当セグメントの売上
高及びセグメント利益には、暗号資産事業に関連した投資に関する利益15百万円が含まれております。(その他事業)
その他事業は、マーケティングコンサルティング事業のほか、新規に立ち上げた事業などを含んでおりま
す。なお、比較する前年同期には、当時セグメント損失を計上していた旅行関連事業を含めていることもあり、
対前年同期で利益は増加しております。
以上の結果、当セグメントの売上高は46百万円(前年同期比8.1%減)、セグメント利益(営業利益)37百万
円(前年同期比57.5%増)となりました。
リミックスポイントの株価推移・今後の株価予想
リミックスポイント(3825)の2022年2月25日時点でのチャートは以下の通り。
【日足チャート】
【週足チャート】
2021年12月までは低位で推移していましたが、材料によって株価が急上昇。1月5日の上方修正、2月14日の決算発表は超絶といえる内容ではあったものの、地合いなどもあって下落してきています。
今後の株価はどうなっていくでしょうか。
【2月14日時点の指標】
- PER:6.12
- PSR:1.81
- PEGレシオ:0.14(PER6.12÷利益成長率42.65)
- 理論株価:627円
※PSR(株価売上高倍率) ※PEGレシオ(PERを、一株当たりの利益成長率で割った指標)
PERが6倍でPEGレシオも1倍を大きく下回っています。
普通に考えれば株価はかなりの割安水準だと言えるのではないでしょうか。
業績はものすごくよいものではあるのですが、気になるのは機関投資家の空売りが入っていることです。
一部を抜粋したものですが今年に入ってからだけでもかなりの売買が行われています。
直近では空売りの買戻しが増えてきておりますが、このまますんなり空売りが解消するとは考えづらいかなと思います。
理論株価は現在株価(266円)の2倍以上ではあるものの、この機関投資家の動き次第では上昇は難しいかもしれません。
現在は割安水準にあるものの、機関投資家の動きが明確に検証するなどの動きがみられるまでは手を出さないほうが良いかもしれません。
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