PSS プレシジョン・システム・サイエンス(7707)の決算予想　8月28日決算発表予定

PSS プレシジョンシ・ステム・サイエンスの決算発表が8月28日に迫ってきました。

コロナ禍の中、非常に注目が高く乱高下を繰り返してきた株だけに、今回の決算発表は注目です。

そこで今回はPSS プレシジョン・システム・サイエンスの決算について、過去の決算内容などをチェックしてみました。

是非ご覧ください。

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PSS プレシジョン・システム・サイエンス(7707)の決算予想　8月28日決算発表予定

【PSS プレシジョン・システム・サイエンスの概要】

• 時価総額：496億円
• 設立：1985年
• 上場：2001年2月
• 売上高：43.81憶円(19・6）/ 48億円(20・6予)
• 営業利益：1.63憶円(19・6) / 0.3憶円(20・6予)

【特色】独自のＤＮＡ抽出技術を核に遺伝子解析、免疫測定など装置のＯＥＭ主体、関連試薬に踏み出す

【連結事業】装置62(10)、試薬・消耗品24(-2)、メンテナンス関連7(-3)、受託製造7(-5)、他0(-)【海外】77 <19・6>

【追い風】研究用装置、試薬が後半に急増。開発費等増で幅縮小も営業黒字確保。21年６月期は前下期来の新型コロナ特需享受。病院用、研究用の装置、試薬が伸長。開発費や償却費増を振り切り、営業益反発。

ではまずは前回の決算内容を見てみましょう。

2020年5月29日の第3四半期決算内容

前回発表された第3四半期の決算短信は上記の通り。

当初の予想を上回る好決算で20年6月期を終えました。

売上高の進捗率は70.4％となっておりますが、利益は第3四半期までマイナスのため、今回の決算でどれほどの利益となるのかは読みづらいと言えるでしょう。

直近四半期の売上利益

直近四半期の伸び率は今後の業績が伸びていくかを見るうえで重要な指標です。

PSS プレシジョン・システム・サイエンスの四半期ごとの売上・利益・利益率の推移は下記の通り。

上半期は損失を出していますが、第3四半期では利益を出しています。

また、前期の第4四半期は大きな利益を上げており、今期も前期同様の利益を上げれば十分に予定の利益を達成できるのではないでしょうか。

【前期の第4四半期同様の売上・利益を上げた場合の数字】

• 売上高：3,379百万円 ＋ 1,296百万円 ＝ 4,675百万円
• 営業利益：－156百万円 ＋ 176百万円 ＝ 20百万円

PSS プレシジョン・システム・サイエンスのセグメントごとの売上利益

PSS プレシジョン・システム・サイエンスのセグメントごとの売上・利益も見ておきましょう。

装置の比率が最も高くなっており、詳細は下記のとおりです。

(a) ラボ(研究室)自動化装置

従来より事業展開しているDNA自動抽出装置を中心としたラボ向けの各種自動化装置の販売に関する区分であります。当第３四半期連結累計期間は、売上高は1,127百万円(前年同期比1.1％増)となりました。増収の要因はワールドワイドの取引先にOEM供給をしているDNA自動抽出装置の販売が順調に推移していることによるものです。

(b) 臨床診断装置

当社の事業領域として、遺伝子を利用した臨床診断分野が拡大しています。従来の研究開発分野に加えて、この分野の拡大に注力していきたいと考えています。当第３四半期連結累計期間は、売上高は891百万円(前年同期比24.1％増)となりました。エリテック社向け全自動PCR検査システムの販売は好調であり、増収となりました。

 注目の全自動PCR検査システムの販売の好調のようですので、今回の決算も期待してよいでしょう。

4月以降の主なニュース

プレシジョン・システム・サイエンスは、決算数字のほかにもコロナ関連で注目のニュースが多くありました。

今回の決算を占うニュースもありますので主要なものを見てみましょう。

各ニュースの詳細は下記をご覧いただければと思います。

「COVID-19（SARS-CoV-2）」検査用全自動 PCR 検査装置と PCR 試薬の発売は8月3日なので今回の決算には入ってきませんが、21年6月の予想数字としては入ってくると思いますので、十分に期待できる決算発表になるのではないでしょうか。

どこまで株価に織り込まれているのかの判断は難しいところですが、普通に考えれば好決算を期待してよいでしょう。

4月24日　「全自動 PCR 検査システム供給に対する駐日フランス大使からの礼状について」

フランスに本拠を構えるエリテック社ブランドとして OEM 供給をしている全自動 PCR 検査システムが、フランスの医療現場における新型コロナウイルス「COVID19」感染症検査の医療現場で利用されています。この度エリテック社と協力体制を築いたPSS が装置と一体化した消耗品(プレフィルドカートリッジ抽出試薬、付属プラスチック消耗品)を供給し続ける役割を担った社会貢献に対して、ローラン・ピック駐日フランス大使より PSS と田島代表取締役社長宛に礼状を受け取りました。

5月28日　PCR 全自動検査装置と一体化した PCR 試薬の厚生労働省への保険適用のための申請と『COVID-19』等重篤感染症防疫システム対策について

プレシジョン・システム・サイエンス株式会社（以下、PSS）は、核酸抽出自動化装置(MagLEAD)、PCR全自動検査装置(geneLEAD)及び核酸抽出試薬(Mag DEA SV)の開発、製造の経験と販売実績をもとに、共同事業契約を締結しているPCR試薬製造販売企業と「COVIDー19」あるいは将来予想される「重篤感染症ウイルス」の日本国内におけるPCR検査対策につき、協議を行ってまいりました。
PSS は同対策につき、geneLEADを中核とした、300ヶ所程度のPCR検査自動処理システムの拠点作りをイメージして構想を立案し、PCR試薬の供給を要請していましたが、この度、PSSのgeneLEADⅧ(販売名:ジーンリード エイト医療機器届出番号:12B3X00033000006)と ELITe InGenius(販売名:エリート インジーニアス医療機器届出番:12B3X00033000003)に連携したPCR試薬の供給と、日本国内における販売に合意を得ることが出来ました。
PSS は、すでに当該 PCR 試薬を使用し感染研法との陽性一致率及び陰性一致率を求めた複数の結果を共同研究施設によって臨床試験データを取得し、厚生労働省へ「臨床検体を用いた評価結果が取得された 2019-nCoV の遺伝子検査方法」への追加記載申請を行いました。
参考URL: https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV-17-current.pdf上記完了後は国立感染症研究所が作成した「病原体検出マニュアル2019-nCoV」に記載された方法に準じたものとして保険適用が可能となります。（当初は臨床研究用試薬としての販売になります。）引き続き体外診断用医薬品としての申請・承認まで速やかに進めて参ります。また、承認後の具体的な販売体制については現在計画中であり、正式に販売時期等が決定次第、発表する予定です。
COVIDー19の蔓延が、現状は沈静に向かっているものの、第二波・第三波も予想され、再度の蔓延を防ぐPCR検査体制作りは必須と考えます。つきましては、PSSとしての「COVID-19／近将来の重篤感染症蔓延防止対策としてPCR検査システム対策」の概要について、別添資料にてご説明致します。
なお、本発表に伴う2020年６月期の連結業績に与える影響は、現在精査中であり、2019年８月14 日に公表いたしました連結業績予想に修正の必要が生じた場合には、速やかにお知らせいたします。

6月12日　厚生労働省/感染研「臨床検体を用いた評価結果が取得された2019-nCoV 遺伝子検査方法について」（2020 年 6 月 12 日版）への記載について

プレシジョン・システム・サイエンス株式会社（PSS、本社：千葉県松戸市）は、自社開発の全自動PCR検査装置(geneLEAD)を基軸とし、共同事業契約を締結するPCR試薬製造販売企業との連携により、日本国内での「COVIDー19」向け全自動PCR検査市場への展開を進めているところです。
この度、本日公表された厚生労働省健康局感染症課・国立感染症研究所による「臨床検体を用いた評価結果が取得された 2019-nCoV 遺伝子検査方法について」（2020 年 6 月 12 日版）において、Certest 社製「COVIDー19」検査用 PCR 試薬、「VIASURE SARS-CoV-2 PCR」が陽性一致率 100％、陰性一致率 100％との結果が記載されました。
参考URL: https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV-17-current.pdf具体的な販売体制等については、現在計画中であり、決定次第、速やかに発表させていただく予定です。

7月9日　厚生労働省/感染研「臨床検体を用いた評価結果が取得された2019-nCoV 遺伝子検査方法」（2020 年 7 月 8 日版）への記載について

プレシジョン・システム・サイエンス株式会社（PSS、本社：千葉県松戸市）が日本国内で販売を計画している「COVID-19」対応の全自動 PCR 検査装置「ELITe InGenius」専用のPCR 試薬「エリート MGB SARS-CoV-2 キット」が、厚生労働省健康局感染症課・国立感染症研究所による「臨床検体を用いた評価結果が取得された 2019-nCoV 遺伝子検査方法」（2020年 7 月 8 日版）において、陽性一致率 100％、陰性一致率 100％との結果が記載、公表され
ました。これにより、本製品は保険適用の対象となります。
参考URL: https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV-17-current.pdf既に 2020 年 6 月 12 日には、PSS の全自動 PCR 検査装置(geneLEADⅧ)に搭載される Certest社製「COVID-19」検査用 PCR 試薬「VIASURE SARS-CoV-2 PCR (ORF1ab gene, N gene)」が、同リストへ掲載されております。この度の、一連の保険適用を踏まえて、それぞれのシステムの特徴を活かした、2 種類のシステムを提案して行きます。両機器、試薬とも既にヨーロッパ圏を中心として稼働実績があり、日本国内においても PCR 検査の汎用化に役に立つものと考えています。
現在 PSS では、日本国内で全自動 PCR 検査装置及び PCR 検査試薬を販売開始するにあたり、最終的な調整を各種の関係先と行っているところであり、具体的な販売体制がまとまり次第、速やかに発表させていただく予定です。

7月17日　ＰＳＳ、「COVID-19（SARS-CoV-2）」検査用全自動 PCR 検査装置と PCR 試薬を 8 月 3 日より販売開始

プレシジョン・システム・サイエンス株式会社（ＰＳＳ、本社：千葉県松戸市）は、日本国内での「COVID-19」感染防止に向け、提携するエリテック社製の全自動 PCR 検査装置「エリート インジーニアス」と PCR 試薬「エリート MGB SARS-CoV-2 キット」を本年 8 月 3 日より販売開始いたします。
また、ＰＳＳブランドの全自動 PCR 検査装置「ジーンリード エイト」とセルテスト社製「COVID-19」検査用 PCR 試薬「VIASURE SARS-CoV-2 PCR (ORF1ab gene, N gene)」についても、同日発売を開始いたします。
エリテック社製「COVID-19」検査用 PCR 試薬「エリート MGB SARS-CoV-2 キット」については本年 7 月 8 日に、セルテスト社製「COVID-19」検査用 PCR 試薬「VIASURE SARS-CoV-2PCR (ORF1ab gene, N gene)」は、本年 6 月 12 日に、厚生労働省健康局感染症課・国立感染症研究所による「臨床検体を用いた評価結果が取得された 2019-nCoV 遺伝子検査方法」に、陽性一致率 100％、陰性一致率 100％との結果が記載、公表されており、両試薬は保険適用の対象製品になっております。
ＰＳＳでは、当面、これらの全自動 PCR 検査装置、PCR 試薬、および消耗品等の製造・供給能力が限定的であることを考慮し、PSS がこれまで密接な協力関係、コラボレーションを進めてきた研究施設、医療機関への販売を開始し、供給能力や販売体制の拡充に伴い、順次、販売対象を拡大してまいります。
今後の事業見通しにおいては、本製品販売を見込んだ事業計画を策定しており、然るべき時期に「2021年6月期決算の連結業績予想」として情報開示を実施します。

7月22日　PSS、「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」採択と補助金採択金額(上限)及び補助率の通知について

プレシジョン・システム・サイエンス株式会社（PSS、本社：千葉県松戸市）は、このたび、2020 年７月 17 日付において、下記のとおり「サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金」に採択されましたのでお知らせ致します。
参考: https://www.mizuho-ir.co.jp/topics/supplychain/std01/pdf/03_01v2.pdf
当社は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が全世界への拡大の最中において、製造能力拡大による社会貢献を行う役割を果たすべく、全自動 PCR 検査システム(装置、核酸抽出試薬、消耗品)を海外 OEM 先に供給を行うだけではなく、「COVID-19 の教訓と近将来の重篤感染症蔓延防止対策」にて日本国内にも 300 ヶ所程度の施設に全自動 PCR 検査システム(geneLEAD シリーズ)導入の立案により、積極的に製品供給を行う体制構築を事業方針として掲げています。本事業方針と本補助金の主旨に基づき製造供給能力を確保して、日本国内で生産拠点等の整備を行うために本補助金(建物、設備、基幹情報システム取得費に充当)に申請を行った結果として、今回採択されたものです。また、2020 年７月 21 日に郵送にて補助金採択金額(上限)及び補助率の通知を受けました。

サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金　採択金額(上限) 2,023 百万円　補助率 3/4

核酸抽出試薬及び消耗品増産のための設備投資(内訳:建物、設備、基幹情報システム

今後の事業見通しにおいては、現在当該補助金の採択を踏まえた事業計画を策定しており、2020 年 6 月期決算に及ぼす影響はないものの、2021 年 6 月期決算以降の業績に及ぼす影響を精査して、然るべき時期において「新中期事業計画策定」として情報開示を実施する予定となっています。

PSS プレシジョン・システム・サイエンスの株価推移

PSS プレシジョン・システム・サイエンス(7707)の2020年8月27日時点での日足チャートは以下の通り。

コロナ禍に大きく伸びた銘柄の一つと言え、300円や400円台で推移していた株価が、4月から大きく上昇し、6月には3,000円を超える場面もありました。

その後、大きく調整しましたが、再度上昇し現在は2,000円前後を推移しています。

【8月27日時点の指標】

• PER：0
• PSR：11.99
• PEGレシオ：ー（PER÷利益成長率)

※PSR(株価売上高倍率)　　※PEGレシオ(PERを、一株当たりの利益成長率で割った指標)

PERが0のため、現在の株価が割高なのかわかりにくいところですが、PSRは11.99。

少し割高感がありますが、期待が高い銘柄なので上昇余地は十分にあると言えるでしょう。

今回の決算数字も好決算が期待できますが、問題はどこまで株価に織り込まれているかといったところでしょうか。

また今回の決算発表と合わせてニュースが出ることも十分に期待できるのではないでしょうか。

全力での決算跨ぎはお勧めしませんが、少ない株数なら持っていても良いかもしれません。

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