アルチザネットワークスの第1四半期決算発表が9月3日に迫ってきました。
前回は上方修正や配当金の3円増配などがあり株価が大きく上昇しましたが、今回の決算はどうなるでしょうか。
今回はアルチザネットワークスの決算について、過去の決算発表をもとに調べてみました。
是非ご覧ください。
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アルチザネットワークス(6778)の決算予想 9月3日通期決算発表予定
【アルチザネットワークスの概要】
- 時価総額:124億円
- 設立:1990年
- 上場:2001年7月
- 売上高:26.3憶円(19.7)/ 32.4億円(20・7予)
- 営業利益:0.74憶円(19・7) / 3.7憶円(20・7予)
【特色】通信計測器の開発業者で携帯電話の基地局や交換機向けが主。次世代携帯電話計測器でリード
【連結事業】モバイルネットワークソリューション80(5)、IPネットワークソリューション20(-8)【海外】12 <19・7>
【上振れ】IPネットワークは大口案件継続で均衡圏まで浮上。柱の携帯電話基地局向け計測器は5G対応器が上振れ。後半は開発費重く失速も、前号比で営業増益幅拡大。営業外に有証償還損。税負担軽い。21年7月期は5Gのノキア向けが本格化。
ではまずは前回の決算内容を見てみましょう。
2020年6月4日の第3四半期決算内容
前回発表された第3四半期の決算短信は上記の通り。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 利益率 | 1株益 | |
19.8~4(実績) | 2,255百万円 | 317百万円 | 253百万円 | 14.1% | 27円 |
20.7(四季報予想) | 3,240百万円 | 370百万円 | 300百万円 | 11.4% | 32円 |
21.7(来期 四季報予想) | 3,500百万円 | 400百万円 | 380百万円 | 11.4% | 32円 |
第3四半期の決算発表に伴い、前回業績の上方修正も行われました。
売上高が8%で、営業利益は48%もの上方修正が行われました。
業績予想修正の理由は下記のとおりです。
当第3四半期は、主力のモバイルネットワークソリューションにおいて、新型コロナウィルス
の感染拡大の影響により海外における販売が予想を下回るものの、国内における 5G 向け製
品の販売が予想を大きく上回り堅調に推移いたしました。これにより、前回予想に対し売上
高が増収となる見込みとなりました。
また、利益におきましても、採算面で寄与度の高いモバイルネットワークソリューショ
ンの国内向けの販売が増加したことに伴い、前回予想に対し大幅に上回る見通しとなった
ことから、2019 年9月5日に公表いたしました、2020 年7月期通期連結業績予想を上記の
通り修正いたします。
5G向け製品の販売が好調だったようで、また採算面で寄与度の高い製品の販売も増えたことにより売上高とともに営業利益も増加。
配当についても通期の連結業績予想において、売上高は過去最高を更新し、利益面でも大幅に増加となる見通しとなったことから3円増配されました。
- 【配当】3円 ⇒ 6円
直近四半期の売上利益
直近四半期の伸び率は今後の業績が伸びていくかを見るうえで重要な指標です。
アルチザネットワークスの四半期ごとの売上・利益・利益率の推移は下記の通り。
売上高 | 営業利益 | 利益率 | |
20.2~4(第3四半期) | 744百万円(100.4%) | 56百万円(115.5%) | 7.5%(100%) |
19.11~1(第2四半期) | 1,182百万円(235.5%) | 440百万円(ー) | 37.2% |
19.8~10(第1四半期) | 329百万円(127%) | -179百万円(-) | -54.4% |
19.5~7(前期 第4四半期) | 1,128百万円(224.3%) | 457百万円(-) | 40.5% |
19.2~4(前期 第3四半期) | 741百万円 | 14百万円 | 1.9% |
18.11~1(前期 第2四半期) | 502百万円 | -112百万円 | -22.3% |
18.8~10(前期 第1四半期) | 259百万円 | -285百万円 | -110% |
18.5~7(前々期 第4四半期) | 503百万円 | -235百万円 | -46.7% |
四半期ごとに数字の大小はあるもののいずれの四半期もその前の期より大きく伸ばしていることがわかります。
今回の決算である第4四半期は、昨年大きく売り上げ・利益を上げており、前期の第4四半期の数字を足した場合、今回の決算数字は下記となります。
売上高 | 営業利益 | |
第3四半期までの数字 | 2,255百万円 | 317百万円 |
今四半期(前期 第4四半期数字ベース) | 1,128百万円 | 457百万円 |
20.7想定数字(3Q+今四半期想定) | 3,383百万円(104.4%) | 774百万円(209.2%) |
20.7四季報予想 | 3,240百万円 | 370百万円 |
想定してみると売上高・営業利益ともに予想を上回る数字となります。
特に営業利益は2倍となっています。
利益が昨年ほどあるかどうかはわかりませんので2倍もの数字になるかは別として、予想の数字は大きく上回ることが想定されます。
アルチザネットワークスのセグメントごとの売上利益
アルチザネットワークスのセグメントごとの売上・利益も見ておきましょう。
セグメント | 売上高 | 営業利益 | 利益率 |
モバイルネットワークソリューション | 1,744,587千円(58.7%増) | 296,266千円(前期 損失354,875千円) | 17% |
IPネットワークソリューション | 510,972千円(26.6%増) | 21,001千円(前期 損失28,328千円) | 4.1% |
両事業ともに伸びていますが、特にモバイルネットワークソリューションが大きな伸びを見せています。
モバイルネットワークソリューションの売上高が伸びた理由は、前第3四半期より当社における「5G」初のフラッグシップ製品となる「DuoSIM-5G」の販売を開始し、当第3四半期に引き続き国内の通信事業者及び基地局メーカーに5G関連製品の販売をしたことに加え、海外向けの5G関連製品の販売を開始した結果、前年同期比で大幅な増収となりました。
IPネットワークソリューションではネットワーク監視におけるパケットキャプチャツール「etherExtractor」の販売が前年同期比で大幅に増加した結果によるもの。
また、販管費の削減にも取り組んでおり、前期比で22.6%減となっております。
こちらも利益増大の原因となっております。
いずれの事業も好調で、第4四半期も順調な売り上げが見込めるのではないでしょうか。
アルチザネットワークスの株価推移
アルチザネットワークス(6778)の2020年8月28日時点での日足チャートは以下の通り。
1,200円~1,400円あたりを推移していた株価ですが、前回決算(6/4)をきっかけに大きく上昇しました。
現在は1,800円~2,000円あたりを推移しています。
【8月28日時点の指標】
- PER:57.4
- PSR:5.78
- PEGレシオ:2.47(PER57.4÷利益成長率23.2)
※PSR(株価売上高倍率) ※PEGレシオ(PERを、一株当たりの利益成長率で割った指標)
PERは50倍を超えていますが、PSRは適性範囲内といったところでしょうか。
PEGレシオの計算は難しく、今期の一株益の成長率を考えると100%ほどとなりますが控えめに見て売上高の成長率である23.2で計算しています。
PEGレシオは、成長率を一株益で計算すると(57.4÷119.2)0.48、営業利益で計算すると(57.4÷400)0.14となりかなり割安な水準だと考えることができます。
アルチザネットワークスの決算予想まとめ
9月3日のアルチザネットワークス決算発表を前に、過去の決算発表を調べてみました。
第3四半期では業績の上方修正を出しておりますが、各四半期での業績推移を見ていると今回はさらに上振れする可能性が十分にあると言えるでしょう。
話題性の高いテーマである「5G」関連であり、株価水準もそこまで高くないので決算跨ぎをする価値のある銘柄ではないでしょうか。
- 投資判断:強気
※投資はご自身の判断にて行っていただきますようお願いします。
決算発表での決算短信には今後の株価上昇のヒントが詰まっています。
ファンダメンタルで投資する際には決算短信の読み方を詳しく知っているかどうかは非常に重要となってきます。
私自身、ファイナンシャルアカデミーで株式投資の基礎を学びました。
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