アートスパークホールディングス(3663)の第3四半期決算発表が11月6日に迫ってきました。
コロナ禍でも業績を伸ばしている企業のひとつですが、今四半期はどのような決算が出るのかは注目です。
そこで、今回のアートスパークホールディングスの決算がどうなるのか、過去の決算発表をもとに調べてみました。
是非ご覧ください。
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アートスパークホールディングス(3663)の決算予想 11月6日第3四半期決算発表予定
【アートスパークホールディングスの概要】
- 時価総額:139億円
- 設立:2012年
- 上場:2012年4月
- 売上高:53.81億円(19.12)/ 2.41億円(20・12予)
- 営業利益:64億円(19・12) / 7億円(20・12予)
【特色】車載向けソフトは競合の欧州カンデラ社を19年4月買収。イラスト制作ソフト販売が主軸に
【連結事業】クリエイターサポート67(19)、UI/UX33(-24)【海外】42 <19・12>
【独自増額】車載向けは新車需要低迷で苦戦。が、イラスト制作ソフトは巣ごもり消費や積極的な広告宣伝で国内外とも想定超の好調。のれん償却こなし前号比で営業増益幅拡大。連続増配。21年12月期もイラストソフト好調、車載苦戦続くも営業益続伸。
【搭 載】イラストソフトはサムスン・ギャラクシー端末でアプリ標準搭載開始。機能拡充で離脱率も低下、顧客層拡大に注力。
まずは前回の決算発表を見てみましょう。
2020年8月5日の第2四半期決算内容
前回発表された第2四半期の決算短信は上記の通り。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 利益率 | 1株益 | |
20.1~6(実績) | 3,007百万円 | 358百万円 | 348百万円 | 11.9% | 25.46円 |
20.12(四季報予想) | 6,400百万円 | 700百万円 | 650百万円 | 10.9% | 77.3円 |
21.12(来期 四季報予想) | 6,800百万円 | 800百万円 | 750百万円 | 11.8% | 88.3円 |
四季報予想での進捗率は売上高が47.0%、営業利益が51.1%となっております。
第2四半期を終わった時点ではほぼ予想通りの進捗だと言えるでしょう。
直近四半期の売上利益
直近四半期の伸び率は今後の業績が伸びていくかを見るうえで重要な指標です。
アートスパークホールディングスの四半期ごとの売上・利益・利益率の推移は下記の通り。
売上高 | 営業利益 | 利益率 | |
20.4~6(第2四半期) | 1,564百万円(115.4%) | 215百万円(ー%) | 13.7%(ー%) |
20.1~3(第1四半期) | 1,443百万円(122.4%) | 143百万円(55.9%) | 9.9%(45.6%) |
19.10~12(前期 第4四半期) | 1,334百万円(138.7%) | -36百万円(ー%) | -2.7%(ー%) |
19.7~9(前期 第3四半期) | 1,513百万円(167.4%) | 48百万円(38.1%) | 3.2%(23.0%) |
19.4~6(前期 第2四半期) | 1,355百万円 | -27百万円 | -2.0% |
19.1~3(前期 第1四半期) | 1,179百万円 | 256百万円 | 21.7% |
18.10~12(前々期 第4四半期) | 962百万円 | -54百万円 | -5.6% |
18.7~9(前々期 第3四半期) | 904百万円 | 126百万円 | 13.9% |
このところ売上高は順調に増収してきております。
利益は期によってまちまちですが直近は10%を超える利益率となっています。
当社グループは、デジタルによるコンテンツの創作から利用・活用に至るまでの諸活動を、トータルに支援できる環
境の提供を経営理念に掲げ、事業を推進しております。
当第2四半期連結累計期間におきましても、引き続きソフトウェアIPを核とした経営に重点を置き、開発リソースの
戦略的配置等、経営効率向上に注力しております。
その結果、当社グループの第2四半期連結累計期間の売上高は3,007,356千円(前年同期比18.7%増)、営業利益は
Candera GmbHののれん等の償却費225,513千円により358,612千円(前年同期比56.4%増)となりました。
また、経常利益につきましては、為替差損8,431千円を計上したこと等により、348,147千円の経常利益(前年同期比
58.7%増)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、税金費用140,640千円を控除したこと等
により、207,507千円の親会社株主に帰属する四半期純利益(前年同期比21.2%増)となりました。
アートスパークホールディングスのセグメントごとの売上利益
アートスパークホールディングスのセグメントごとの売上・利益も見ておきましょう。
セグメント | 売上高 | 営業利益 | 利益率 |
クリエイターサポート事業 | 2,256,381千円(25.7%増) | 787,458千円(89.2%増) | 34.9% |
UI/UX事業 | 767,488千円(1.0%増) | -469,116千円(前年同期-156,423千円) | 6.3% |
クリエイターサポート事業が大きく伸びており、増収増益となっています。
<クリエイターサポート事業>
当第2四半期連結累計期間においては、子会社の株式会社セルシスのマンガ・イラスト・アニメ制作ソフトウェア
「CLIP STUDIO PAINT」において、iPad版及びiPhone版で従来から提供していたサブスクリプションモデルの課金システ
ムを、新たにWindows及びMacOSといったPC環境でも2020年4月9日より提供を開始し、サービスの継続性を担保しながら
収益化を図る環境が整いました。
また、学校法人角川ドワンゴ学園「N 高等学校」の課外授業のマンガ・コミック講座や美術部の活動において導入さ
れている、子会社の株式会社セルシスのマンガ・イラスト・アニメ制作ソフトウェア「CLIP STUDIO PAINT」の導入背景
や、活用内容のインタビューをリリースしました。
この他、昨今の社会情勢を鑑み、同社が提供するマンガ共有・閲覧サービス「CLIP STUDIO SHARE」による、オンライ
ンでの商業漫画作品の製作作業を支援するサービスの拡充を推進する等、ユーザー拡大に向けた営業活動を実施してお
ります。
なお、電子書籍ソリューションでは、電子書籍ビューア「CLIP STUDIO READER」が、株式会社ネクスチャーが運営す
る電子書籍配信サービス「コミックデリ」に採用されました。
新型コロナ感染症が世界的に拡大した環境下において、当社が提供する、デジタル技術でコンテンツの制作から閲覧
までを支援する製品・ソリューションへの需要が全世界で高まった結果、売上高は2,256,381千円(前年同期比25.7%
増)、営業利益は787,458千円(前年同期比89.2%増)となりました。<UI/UX事業>
UI/UX事業では、自動車(四輪・二輪)関連分野を筆頭に、車載向けソフトウェア開発プラットフォーム「CGI
Studio」(シージーアイスタジオ)、及び、HMIの基盤であるUIオーサリングソフトウェア群「exbeans UI Conductor」
(エックスビーンズユーアイコンダクター)を中心とする自社IP製品の開発に注力しております。
UI/UX事業の主要な取引先である自動車業界は、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大した影響により、需要の低
迷や生産台数の減少により厳しい状況で推移しております。このような状況の中、当社グループでは、UI/UX事業の一層
の強化を目的に技術開発、新規顧客開拓を推進しております。
当第2四半期連結累計期間では、世界最大のタイプファウンドリー Monotype社のiType®を「CGI Studio」に実装しま
した。また、「CGI Studio 3.9」をリリース、革新的なAI Importerを機能追加しユーザビリティが向上しております。
以上の結果、売上高は767,488千円(前年同期比1.0%増)、営業損失はのれん等の償却費225,513千円を含め、
469,116千円(前年同期は156,423千円の営業損失)となりました。
アートスパークホールディングスの株価推移
アートスパークホールディングス(3663)の2020年10月30日時点での日足チャートは以下の通り。
前回の決算発表で株価は大きく上昇し、2日連続のストップ高を含め、大きく値上がりしています。3桁だった株価が一時2,289円を付ける場面もありました。
このところ地合いが悪く、株価は調整中ですが、11月6日の決算で株価はどう動くでしょうか。
【10月30日時点の指標】
- PER:20.33
- PSR:2.49
- PEGレシオ:0.2(PER20.33÷利益成長率102.35)
※PSR(株価売上高倍率) ※PEGレシオ(PERを、一株当たりの利益成長率で割った指標)
アートスパークホールディングスの指標を見てみると、PERとPSRは割安とは言えない水準です。
ただ、利益成長率が高く、PEGレシオは1倍を大きく割れる値となっています。
アートスパークホールディングスの決算予想まとめ
11月6日のアートスパークホールディングスの決算発表を前に、過去の決算発表を調べてみました。
PERやPSRは割安とは言えませんが、利益成長率が高く、PEGレシオはまだまだ割安な水準です。
現在は株価が調整中。
調整が無く高い株価のまま決算を迎えると期待が高くなってしまいますが、現在の株価だと決算跨ぎもしやすいかもしれません。
ただ、まだまだ今後の成長を考えると割安だと言えるため、決算数字を確認してからの買いでもよいかもしれません。
- 投資判断:- 中立
※投資はご自身の判断にて行っていただきますようお願いします。
決算発表での決算短信には今後の株価上昇のヒントが詰まっています。
ファンダメンタルで投資する際には決算短信の読み方を詳しく知っているかどうかは非常に重要となってきます。
私自身、ファイナンシャルアカデミーで株式投資の基礎を学びました。
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