ラクーンホールディングスの第1四半期決算発表が9月3日に迫ってきました。
コロナ禍の中、業績の良いものと悪いものがはっきりと分かれており、株価も大きく伸びるものと停滞を続けるものに二分されている印象があります。
同じECでは先日、ベガコーポレーションが超絶決算で大幅な上方修正をしましたが、同じEC事業を行うラクーンがどのような決算発表を行うのか注目したいところ。
そこで今回はラクーンの決算について、過去の決算発表をもとに調べてみました。
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ラクーンHD(3031)の決算予想 9月3日第1四半期決算発表予定
【ラクーンホールディングスの概要】
- 時価総額：164億円
- 設立：1996年
- 上場：2006年4月
- 売上高：34.77憶円(20・4）/ 39億円(21・4予)
- 営業利益：7.06憶円(20・4) / 8.8憶円(21・4予)
【特色】衣料・雑貨の企業間電子商取引『スーパーデリバリー』運営。掛け売り決済代行、売掛債権保証も
【連結事業】EC56(44)、フィナンシャル44(11) <20・4>
【伸び続く】主力のＥＣ事業は卸売り・仕入れ作業の新型コロナ対応での非対面化が需要押し上げ。アリババ越境ＥＣも加わる。フィナンシャル事業も信用リスク回避ニーズ受け売掛債権保証や家賃保証が拡大。営業益続伸。配当性向30％目安で連続増配か。
ではまずは前回の決算内容を見てみましょう。
2020年6月11日の決算内容
今回発表された決算短信は上記の通り。
会社四季報の半期の予想と比べて高い進捗率となっています。
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 利益率 | 1株益 | |
| 20.4(実績) | 3,477百万円 | 706百万円 | 708百万円 | 20.3％ | 23.73円 |
| 20.5～10月(予想) | 1,900百万円 | 430百万円 | 430百万円 | 22.6％ | 12.9円 |
| 21.4(通期予想) | 3,900百万円 | 880百万円 | 870百万円 | 22.6％ | 26.8円 |
20年4月期の売上が16.7％・営業利益が28.7％の成長をしており、
21年4月期の予想が売上12.1％・営業利益14.7～27.5％と、高い成長が見込まれています。
コロナ禍でも順調に伸びているからこその予想数字ではないでしょうか。
売上高・利益の増加要因は下記の通りとなっています。
直近の四半期数字も見てみましょう。
直近四半期の売上利益
直近四半期の伸び率は今後の業績が伸びていくかを見るうえで重要な指標です。
ラクーンホールディングスの四半期ごとの売上・利益・利益率の推移は下記の通り。
| 売上高 | 営業利益 | 利益率 | |
| 20.2～4(第4四半期) | 946百万円(115.6％) | 179百万円(115.5％) | 18.9％(100％) |
| 19.11～1(第3四半期) | 864百万円 | 162百万円 | 18.8％ |
| 19.8～10(第2四半期) | 849百万円 | 190百万円 | 22.4％ |
| 19.5～7(第1四半期) | 818百万円 | 175百万円 | 21.4％ |
| 19.2～4(前期 第4四半期) | 818百万円 | 155百万円 | 18.9％ |
目立った動きはないものの、順調に売上・利益を伸ばしているようです。
売上に季節性があったり、上期・下期に売り上げが偏る企業もありますが、このラクーンに関してはほかの四半期と比べて大きく伸びたり、逆に減少したりといった傾向はないため、偏った数字は出にくい企業だと言えるでしょう。
ラクーンホールディングスのセグメントごとの売上利益
ラクーンホールディングスのセグメントごとの売上・利益も見ておきましょう。
| セグメント | 売上高 | 営業利益 | 利益率 |
| EC事業 | 1,962,936千円（11.3％増） | 859,123千円（20.2％増） | 43.8％ |
| フィナンシャル事業 | 1,694,996千円（21.7％増） |
両事業ともに大きな伸びを見せています。
新型コロナウィルスの影響について
新型コロナウィルスによる事業への影響は下記の通り。
決算説明資料に数ページにわたってプラス要因やマイナス要因がしっかりと記載されております。
ラクーンホールディングスの株価推移
ラクーンホールディングス(3031)の2020年8月21日時点での日足チャートは以下の通り。
コロナショック前に800円だった株価がコロナショックにより一時400円を下回っておりましたが、徐々に回復し現在は1,200円を超える株価で推移しております。
【8月25日時点の指標】
- PER：48.44
- PSR：7.51
- PEGレシオ：1.94（PER48.44÷利益成長率25)
※PSR(株価売上高倍率) ※PEGレシオ(PERを、一株当たりの利益成長率で割った指標)
数字としてはいずれも少し高めとなっています。
大幅なサプライズ決算であれば株価はさらに伸びると思いますが、現在の株価は期待値込みの部分もありますので無理に決算跨ぎをせず、決さん発表を待って投資するほうが良いかもしれません。
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