エスプール(2471)の第2四半期決算発表が7月3日におこなわれました。
順調に売上・利益を伸ばしている企業のひとつで、次回の決算(10月2日)も期待されますが、前回の決算についてまとめてみましたので是非ご覧ください。
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エスプール(2471)の決算まとめ 7月3日第2四半期決算発表
【エスプールの概要】
- 時価総額:566億円
- 設立:1999年
- 上場:2006年2月
- 売上高:175.22億円(19.11)/ 206億円(20.11予)
- 営業利益:16.04億円(19.11) / 20億円(20.11予)
【特色】コールセンター等への派遣と障害者雇用支援の農園事業が柱。物流のアウトソーシングも行う
【連結事業】ビジネスソリューション29(30)、人材ソリューション71(10) <19・11>
【拡大続く】派遣は行政関連案件で活況の大手コールセンター向けが拡大。物流支援も巣ごもり需要追い風にフル稼働化。農園販売堅調増。営業益続伸。普通3・3円配。21年11月期も派遣と農園、両輪の好調持続。
【関西進出】21年11月期は自治体と連携し障害者向け農園を関西初開設へ。屋内型は東京23区で増やす。需要回復鈍い販売支援の代替に抗ウイルス塗布サービスを開始。
では早速前回の決算発表を見てみましょう。
2020年7月3日の第2四半期決算内容
発表された第2四半期の決算短信は上記の通り。
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 利益率 | 1株益 | |
19.12~5(実績) | 9,759百万円 | 991百万円 | 989百万円 | 10.2% | 8.7円 |
20.2~7(半期 四季報予想) | 9,500百万円 | 790百万円 | 780百万円 | 8.3% | 6.5円 |
21.1(通期 四季報予想) | 20,000百万円 | 2,000百万円 | 1,990百万円 | 10% | 16.3円 |
対第2四半期を四季報予想と比較すると、売上高:102.7% 営業利益:125.4%と大きく上回っています。
対通期は売上高:48.8% 営業利益:49.6%の進捗率となっています。
直近四半期の売上利益
直近四半期の伸び率は今後の業績が伸びていくかを見るうえで重要な指標です。
エスプールの四半期ごとの売上・利益・利益率の推移は下記の通り。
売上高 | 営業利益 | 利益率 | |
20.3~5(第2四半期) | 5,084百万円(115.3%) | 605百万円(109.6%) | 11.9%(95.2%) |
19.12~2(第1四半期) | 4,675百万円(120.2%) | 386百万円(182.9%) | 8.3%(153.7%) |
19.9~11(前期 第4四半期) | 4,823百万円(117.7%) | 401百万円(141.2%) | 8.3%(120.3%) |
19.6~8(前期 第3四半期) | 4,403百万円(114.8%) | 440百万円(186.4%) | 10.0%(161.3%) |
19.3~5(前期 第2四半期) | 4,408百万円 | 552百万円 | 12.5% |
18.12~2(前期 第1四半期) | 3,888百万円 | 211百万円 | 5.4% |
18.9~11(前々期 第4四半期) | 4,096百万円 | 284百万円 | 6.9% |
18.6~8(前々期 第3四半期) | 3,836百万円 | 236百万円 | 6.2% |
このところ四半期ごとに増収増益と順調に伸びてきています。
直近の20.3~5期は特に伸びており、売上高が50億円を超し、営業利益も6億円を越しています。
当社グループは、領域の異なる事業を複数展開するポートフォリオ経営を推進
してきたことにより、新型コロナウイルス感染症の影響を分散させることができました。セール
スサポートサービスなど対面型のサービスでは、業務の縮小や延期が相次ぎましたが、その一方
でロジスティクスアウトソーシングサービスや採用支援サービスについては、コロナ禍の中でも
業務が順調に増加しました。また、主力の人材派遣サービス及び障がい者雇用支援サービスにお
いては、新型コロナウイルス感染症の影響は現時点では限定的となっており、それぞれ堅調に推
移しました。
以上の結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は9,759百万円(前年同四半期比17.6%増)、
営業利益は991百万円(前年同四半期比29.9%増)、経常利益は989百万円(前年同四半期比
27.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は688百万円(前年同四半期比38.5%増)となり
ました。
エスプールのセグメントごとの売上利益
エスプールのセグメントごとの売上・利益をチェックしてみましょう。
セグメント | 売上高 | 営業利益 | 利益率 |
ビジネスソリューション事業 | 2,644百万円(9.0%増) | 740百万円(10.0%増) | 28.0% |
人材ソリューション事業 | 7,142百万円(21.3%増) | 786百万円(33.0%増) | 11.0% |
各事業ともに大きく業績を伸ばしています。
特に人材ソリューション事業は20%以上の伸びを見せております。
①ビジネスソリューション事業
ビジネスソリューション事業では、シニアや障がい者など潜在労働力の活用を支援するサービ
スや、企業の業務の一部を受託するアウトソーシングサービスを提供しています。前者において
は、株式会社エスプールプラスが、障がい者雇用を希望する企業に同社が運営する農園を貸し出
し、主に知的障がい者を企業が直接雇用し、収穫した野菜を従業員の健康促進に役立てる福利厚
生プログラムの提供を行っています。また、株式会社エスプールでは、様々な経験やノウハウを
有するシニアを企業の経営課題や業務課題の解決に役立てるプロフェッショナル人材サービスを
提供しています。
後者のアウトソーシングサービスでは、株式会社エスプールロジスティクスが、通販企業の商
品の発送代行サービスを提供しています。また、株式会社エスプールリンクでは、アルバイトや
パートの求人応募の受付を代行する採用支援サービスを提供しており、株式会社エスプールセー
ルスサポートでは、対面型の会員獲得業務やキャンペーンやラウンダー等の販売促進業務を行っ
ています。
当第2四半期連結累計期間は、障がい者雇用支援サービスにおいては、緊急事態宣言に伴う外
出自粛要請の影響により障がい者の教育訓練に遅れが生じたことで、農園の設備販売は計画を下
回ったものの、ストック収入となる管理収入が順調に積み上がっており、売上を堅調に伸ばすこ
とができました。また、採用支援サービスについては、コロナ禍により飲食業の応募受付は減少
となりましたが、一方でデリバリーサービスやスーパーマーケットの応募受付が大きく伸びてお
り、大幅な増収となりました。損益面では、障がい者雇用支援サービスの管理収入の増加によっ
て利益増となったほか、ロジスティクスアウトソーシングサービスについては、巣ごもり需要に
よりEC通販の発送代行業務が大きく伸びたことで、利益が計画を上回りました。その結果、当第
2四半期連結累計期間の売上高は2,644百万円(前年同四半期比9.0%増)、営業利益は740百万円
(前年同四半期比10.0%増)となりました。
②人材ソリューション事業
人材ソリューション事業は、人材派遣、人材紹介サービスを主力とする株式会社エスプールヒ
ューマンソリューションズが提供するサービスで、コールセンターや事務センター等のオフィス
サポート業務と、スマートフォンや家電製品等の店頭販売支援業務に関する人材サービスを展開
しております。
当第2四半期連結累計期間においては、主力のコールセンター業務に関し、ソーシャルディス
タンスの取り組みによって稼働率の低下があったものの、未経験者の即戦力化に長けたグループ
型派遣サービスの売上が引き続き順調に増加しました。一方、販売支援業務については、店舗の
時短営業や休業の影響により業務が大きく縮小となりましたが、コールセンター業務の伸びが大
きく、人材派遣サービス全体では増収を達成することができました。また、地域別では、集中的
に支店展開をしている札幌、東京、大阪、博多エリアが高い伸びを示しました。損益面において
は、売上増による利益増に加え、効率的な支店運営によって販売費及び一般管理費の増加をある
程度抑制することができたことで、大幅な増益となりました。その結果、当第2四半期連結累計
期間の売上高は7,142百万円(前年同四半期比21.3%増)、営業利益は786百万円(前年同四半期
比33.0%増)となりました。
エスプールの株価推移
エスプール(2471)の2020年9月29日時点での日足チャートは以下の通り。
コロナショックで一時400円台を付けていましたが、現在は2倍以上の800円を超える株価。
前回決算では翌日に大きく上げたもののほぼ横ばいで推移しており、次の決算期待からかここ数日上昇してきております。
【9月29日時点の指標】
- PER:51.69
- PSR:3.69
- PEGレシオ:2.31(PER51.69÷利益成長率22.35)
※PSR(株価売上高倍率) ※PEGレシオ(PERを、一株当たりの利益成長率で割った指標)
指標を見ると少し割高か。
コロナ禍でも売上・利益を伸ばしている企業ではありますが、セグメントごとの中身も見ていると伸びているところと減少しているところも見受けられますので、今回の決算でどう推移するのかは気になるところです。
このところ決算期待から株価は上昇してきており、ハードルが高くなっていることもありますので決算前に仕込むよりは決算の結果を見たうえで投資の判断をするのが良いのではないでしょうか。
決算発表での決算短信には今後の株価上昇のヒントが詰まっています。
ファンダメンタルで投資する際には決算短信の読み方を詳しく知っているかどうかは非常に重要となってきます。
私自身、ファイナンシャルアカデミーで株式投資の基礎を学びました。
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