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【好決算の注目銘柄】6092 エンバイオホールディングス 52%増益の割安好業績銘柄

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土壌汚染対策事業を行うエンバイオホールディングス(6092)は2月14日に第3四半期の決算発表が行われました。

決算翌日は寄らずのストップ高となった銘柄で、その後はもみ合っているものの今後の上方修正が期待できる銘柄の一つです。

今回はエンバイオホールディングスの決算発表の内容についてみていきましょう。

 

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【好決算の注目銘柄】6092 エンバイオホールディングス 52%増益の割安好業績銘柄

【エンバイオホールディングスの概要】

  • 時価総額:64億円
  • 設立:1996年
  • 上場:2014年3月
  • 売上高:68.4億円(21.3)/ 86億円(22.3予)
  • 営業利益:6.17億円(21.3) / 7.5億円(22.3予)

エンバイオホールディングスは土壌汚染対策事業が柱で、汚染土地の購入・浄化・再販事業を行っております。業績は19年・20年と落ち込んでいたものの、21年・22年は再び上昇が見込まれている銘柄です。

 

まずは今回発表された決算発表の内容を見てみましょう。

 

2022年2月14日の通期決算発表の内容

2022年3月期第3四半期の連結業績(2021年4月1日~2021年12月31日)

売上高 営業利益 経常利益 利益率 1株益
21.4-12(実績) 今回発表 7,340百万円 1,070百万円 1,056百万円 14.6% 87.52円
22.3 (会社予想) 今回発表 9,107百万円 1,140百万円 1,073百万円 12.5% 88.14円
22.3 (四季報予想) 8,600百万円 750百万円 650百万円 8.7% 54.2円

第3四半期の決算発表では通期の進捗率が、売上高:85.3%、営業利益:142.7%となっており、通期予想を大きく上回っています。

また、併せて通期の上方修正も行われ、通期の業績は売上高が5.9%増、営業利益が52%増となっています。

 

【通期業績予想の修正の理由】

土壌汚染対策事業において、開発事業者が土壌汚染の対策に関連する予算を縮小化する傾向にある市場の変
化に対応し、土壌汚染の管理を目的とした対策手法(管理型手法)の提案を増やした結果、受注件数が増えまし
た。また、大型案件受注も追い風となり、売上高は前回予想を上回る見込みとなりました。ブラウンフィール
ド活用事業においても、第3四半期連結累計期間に大型の物流素地案件の2件の売却
がありました。自然エネ
ルギー事業につきましても堅調に推移
する見通しです。
利益面につきましても、土壌汚染対策事業の売上高の増加に加え、前期より高原価率案件の割合が減り、施
工効率改善の効果が出てきた
ことや、ブラウンフィールド活用事業において、汚染土地の再生を効率的に行う
ことによりプロジェクト損益が改善
し、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が、前回予想
を大きく上回る見込みとなりました。
なお、下半期に完了を予定していた工事進行基準を適用している浄化工事が、当第3四半期連結会計期間末
時点において予想を上回るペースで工事が順調に推移
しております。そのため、当第3四半期連結累計期間に
おいて予定より多く売上高が前倒しで計上されました。また、工事プロセスの見直し、工事原価の低減策等を
実施したことで、利益面に関しましても売上高と同様の理由により大幅に前倒しで計上
されております。その
結果、工事売上(受注)総額は変わらないものの、前倒しで売上高が計上された分、第4四半期連結会計期間
の売上高及び利益面において、当初予測と差異が発生する見込みです。
また、新型コロナウイルス感染症による連結業績への影響は現在のところ軽微であるため、その影響を織り
込んでおりません。しかし今後、連結業績への影響があると判断した場合には、速やかに開示いたします。

業績の拡大に向け、さまざまなことに取り組んでいることがわかります。

強気の中計を出していることもあり、今後の成長は期待できるのではないでしょうか。

 

詳細についてみていきましょう。

 

 

直近四半期の売上利益

直近の業績の伸びがどうだったのか、直近四半期を元に四半期ごとの業績も見ておきましょう。

エンバイオホールディングスの四半期ごとの売上・利益・利益率の推移は下記の通り。

売上高 営業利益 利益率
21.10-12(第3四半期) 3,039百万円(162.5%) 368百万円(261.0%) 12.1%
21.7-9(第2四半期) 2,380百万円 314百万円 13.2%
21.4-6(第1四半期) 1,921百万円 388百万円 20.2%
21.1-3(前期 第4四半期) 1,349百万円 66百万円 4.9%
20.10-12(前期 第3四半期) 1,870百万円 141百万円 7.5%
20.7-9(前期 第2四半期) 1,250百万円 52百万円 4.2%
20.4-6(前期 第1四半期) 2,371百万円 358百万円 15.1%
20.1-3(前々期 第4四半期) 1,661百万円 -63百万円 -3.8%

四半期ごとの数字を見ると売上が他の四半期と比べて大きく伸びていることがわかります。

 

土壌汚染対策事業を中心にグループの総合力を活かして、ブラウンフィールド活用事業
や自然エネルギー事業を積極的に展開いたしました。
土壌汚染対策事業においては、昨年受注した大型案件の工事の進捗が計画より上回ったことに加えて、原価率改
善の取り組みが奏功したことから増収増益
となりました。ブラウンフィールド活用事業においては、販売件数の増
加に加えて、株式会社土地再生投資が大型物件を売却したことから増収増益
となりました。自然エネルギー事業に
おいては、運営している各発電所の売電収入状況は安定しております。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は7,340,548千円(前年同四半期比33.7%増)となりました。期
初から不動産市況が活況であることが追い風となり、各セグメントにおいて増収となりました。また、土壌汚染対
策事業及びブラウンフィールド活用事業においては、第4四半期連結会計期間で計画していた売上高が前倒し
とな
ったことで、当第3四半期連結累計期間において大幅に進捗しております。
経常利益は1,056,214千円(同116.4%増)となりました。増益の主な要因は売上高の増加に加えて、土壌汚染対
策事業において、原価率改善の取り組みが奏功したことによるものです。
親会社株主に帰属する四半期純利益は580,875千円(同77.6%増)となりました。

第4四半期で計画していた売上高が前倒しになった点が今後の業績の伸びにどれくらい影響があるのかは気になるところ。

売上が前倒しになることで4Qの業績が伸び悩むのは困りますが、業績は好調なので基本的にはよい決算だと考えていいのではないでしょうか。

 

 

エンバイオホールディングスのセグメント別の売上利益

エンバイオホールディングスのセグメントごとの売上利益も見てみましょう。

セグメント 売上高 営業利益 利益率
土壌汚染対策事業 3,283,883千円(34.6%増) 419,879千円(37,629%増) 12.8%
ブラウンフィールド事業 3,024,686千円(46.1%増) 422,298千円(22%増) 14.0%
自然エネルギー事業 1,031,978千円(5.1%増) 259,976千円(28.8%増) 25.2%

 

①土壌汚染対策事業
土壌汚染対策工事の案件数は不動産市況が活況のため減少しておりませんが、用地仕入の競争が厳しくなって
いることから、開発事業者が土壌汚染の対策に関連する予算を縮小化する傾向が見られます。そのような市場の
変化に対応した結果、完全浄化ではなく土壌汚染の管理を目的とした対策手法(管理型手法)の受注が増えまし
。当第3四半期連結累計期間においては、前年同期より高原価率案件の割合が減り、施工効率改善の効果もあ
って、増収かつ大幅な増益となりました。
管理型手法は、脱炭素を目指す社会的な環境側面からも推奨されるものであります。完全浄化の需要が未だに
根強いものの、将来的には管理型手法が主流になると期待され、今後管理型手法が占める割合が増加すると考え
られます。また、管理型手法では汚染が残置されるため、事業主・周辺住民・金融機関等の利害関係者間の調整
が不可欠であり、今後はそのような案件にも対応できるコンサルティング力の高い人材の育成に注力し、受注の
拡大を図ります。
また、現業から派生したインフラ分野でのサービスの中で将来性が高い分野に投資し、環境サービスの範囲を
拡大することにより、将来的な増収を目指します。
中国では日系企業の工場移転及び事業撤退に伴う環境関連の動きが増えており、修復案件の受注もありまし
た。新型コロナウイルス感染症再拡大への警戒は解けないままで不安定な要素はありますが、この傾向は続くと
考えられ、当面は日系企業への対応に注力してまいります。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は3,283,883千円(同34.6%増)となり、セグメント利益は
419,879千円(同37629.0%増)となりました。

②ブラウンフィールド活用事業
株式会社エンバイオ・リアルエステートでは、弁護士との繋がりが強い仲介会社や富裕層の物件管理を行って
いる不動産会社を中心に情報収集を行い、金属加工工場跡地を含む3物件を仕入れました。販売に関しては、
リーニング跡地(浄化後、2年間モニタリングを実施)とメッキ工場跡地(浄化後、戸建建築)の2物件の販売

を行いました。引き続き、来期以降の販売に向けた物件の仕入活動に注力してまいります。
規模の大きな土壌汚染地を扱う株式会社土地再生投資では、白井市内の工場跡地の浄化工事が完了し、要措置
区域が解除され、売却いたしました。また、金融機関やデベロッパーに対し重篤な土壌汚染地情報を収集するた
め、株式会社エンバイオ・エンジニアリングと連携して土壌汚染コンサルティング業務を行っております。
なお、活発な不動産市況は続いており、前年同期と比較して販売件数が大幅に増加したことで増収増益となり
ました。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は3,024,686千円(同46.1%増)となり、セグメント利益は
422,298千円(同22.0%増)となりました。

③自然エネルギー事業
当第3四半期連結会計期間末日現在、日本国内で太陽光発電所は31か所、総発電量36,987kW、海外で太陽光
発電所は3か所、総発電量1,655kWが稼働しております。
トルコにて開発中のバイオマス・ガス化発電事業は当期中の稼働を目指しております。また、ヨルダンにて
第4号案件の太陽光発電所(540kW)の建設を開始いたしました。
当社子会社のアルタイル・ソーラー合同会社にて北海道内に所在する太陽光発電所(約2,000kW)の権利及び地
上権を取得し、建設の準備を進めております。また、株式会社シーアールイーと共同出資により設立した株式
会社エンバイオⅭ・エナジーにて、新規FIT入札に参加し10.25円/kWh(629.9kW)で落札いたしました。現在、発
電設備の建設準備を進めております。
FIT価格低下に伴い、国内太陽光案件を取り巻く状況が厳しくなっておりますが、海外を含む新規案件の情報
収集及びセカンダリー案件、FITに依存しない事業スキームの検討に注力しております。
なお、現在運営している各発電所の売電収入状況は安定しております。
その結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は1,031,978千円(同5.1%増)となり、セグメント利益は
259,976千円(同28.8%増)となりました。

セグメント別の業績を見ると、各事業とも増収増益となっています。

続いて、現在のエンバイオホールディングスの株価についても見ていきましょう。

 

 

エンバイオホールディングスの株価推移

エンバイオホールディングス(6092)の2022年2月21日時点でのチャートは以下の通り。

【日足チャート】

【週足チャート】


チャートは長らく600円あたりで推移していましたが、21年10月あたりから上昇して一時は1,000円を超えていました。

その後は下落したものの、前回も決算をきっかけに大きく上昇したこともあり、今回も再び大きく上昇する可能性はあるのではないかと思います。

 

【2月21日時点の指標】

  • PER:13.28
  • PSR:0.76
  • PEGレシオ:0.59(PER 13.28 ÷利益成長率22.45)

※PSR(株価売上高倍率)  ※PEGレシオ(PERを、一株当たりの利益成長率で割った指標)

 

PERは15倍以下でPEGレシオも1倍を大きく下回っています。

信用買買残は少し多めではあるものの、このところ出来高をこなしており、そこまで気になるほどではないと思います。

機関の空売りなどもありませんので、上昇余地は充分にあるのではないでしょうか。

ただ、このところ地合いが悪く、少しでも悪材料や不安材料があると大きく下げることもあるので、前倒しになった売上の要素がマイナスととらえられなければ大きく下がることはないのではないかと思います。

 

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